先にお話したように私は機械科の専門科目で13もの「不可」をもらっていました。幸いなことに早稲田の場合は取り直して「優」とか「良」を取れば「不可」は記録に残りません。
3年の時は留学に成績表の提出が必要だなんてことはまったく頭になかったものですからクラスにも出ず、教材も読まず試験を受けたのです。 「不可」となるのはあたりまえだったのです。見かねたクラスメートが試験中模範解答を回してきて写せ写せといってきたのですがカンニングは一切しない主義でしたので他人の模範解答を利用したことは一度もありませんでした。結局追試、追試で「不可」を消して行ったのですが一夜漬けではなかなかよい点は取れません。何科目かは追試の追試を受けました。それでも合格点がとれない科目が一つ残りました。担当のO教授のところに行き留学したいので何とかしてほしいと掛け合ったところ「よし、分かった。ここに座って俺の解説をよく聞け。そして解説が終わったところで俺がわかったかと聞くから、分かりましたと答えてくれ」と言われたのです。解説が終わり教授が「解ったか?」といったので私は「はい解りました」と答え、合格点をいただいたのでした。
さて、最後の難問が担任教授の推薦状です。あたって砕けろです。卒論でご指導いただいたT教授に英会話学校の先生に協力してもらって作成した英語の推薦状を持って行きサインしてほしいと拝みこみました。 T教授はその推薦状をしげしげと見つめ「君、Excellentという言葉の意味を知っているか?」と言われました。 確かに推薦状には私がExcellentな学生で入学以来クラスをリードしてきたと書いてあります。「はい、知っています」と答えると教授は「この推薦状、俺は許すが早稲田が許さないぞ」と言われたのです。これにはぐうの音も出ませんでしたがここで挫けたらそれまでの努力が水の泡です。T教授には私の留学に対する長年の思いを切々と訴えました。そして終に自分で作成した推薦状に教授のサインをいただく事が出来たのでした。
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