2010年7月22日木曜日

44.家庭教師の仕事を譲り受ける

秋学期も始まって間もない頃、一年先輩の日本人留学生Hさんから家庭教師をやらないかと声をかけられました。話を聞いてみると在シアトル日本国総領事館参与C氏のご子息の日本へ帰ってからの大学受験の準備のための家庭教師とのことでした。H先輩が教えていたのですが帰国することになり引き継いでほしいと言うのでした。私は日本にいた時に大学受験生5人の家庭教師をしていた経験がありましたので喜んでお受けすることにしました。

ハウスボーイの仕事がない日曜日になるとC氏が自ら車を運転してリチャードソン邸まで私を迎えに来てくださったのには恐縮しました。ご子息に教えたのは数学と物理でした。謝礼を頂けたのは嬉しかったには違いありませんがそれより嬉しかったのは毎週暖かい日本の家庭的雰囲気を味わえたことでした。毎回、勉強が済んだ後に奥様が作られる手料理を御馳走になったのです。当時既にシアトルには日本料理店が4・5軒ありましたがご家族の皆さんと和気合い合いの雰囲気の中いただく純日本的家庭料理の味は外食では味わえないもので本当に美味しく私にとっては至福の一時でした。

C氏ご家族には良く日本映画を見に誘っていただきました。ダウンタウンにあったボザール(Beaux Arts)という日本映画専門の映画館でした。「青い山脈」、加山雄三の東宝「若大将シリーズ」、「勝新太郎の座頭市シリーズ」、長門勇の「三匹の侍」等々はハウスボーイで鬱積した疲労を癒すのに大いに役立ったものです。

C氏から息子さんが東工大と早稲田の理工学部に受かりましたとの電話をいただいたのは私が帰国して間もない頃でした。

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